小松庸祐(こまつ ようゆ)さんから
「神と仏の物語」という本をいただいています。
小松庸祐さんの「祐」の字は示に右が正しい字です。
小松庸祐さんは大阪の古刹「たなべ不動尊」法楽寺、
滋賀の正楽寺の住職。
尊敬する住職です。
神棚に小松庸祐さんの写真を飾ってあるほど。
お目にかかるのは年一回だけ。
初不動にお訪ねするときくらい。
その日は「護摩焚き」「護摩祈祷」で
住職の姿を遠くから眺めるばかり。
護摩焚き、護摩祈祷は
天台宗や真言宗など、密教系の仏教宗派では
寺院内の護摩堂というお堂の中に
護摩壇を用意し、
そこに護摩木を投げ入れて、護摩焚き、護摩祈祷を行います。
この「たなべ不動」法楽寺は護摩堂内ではなく、
野外で護摩焚き、護摩祈祷を行います。
集まった山伏たちが火の中に、
お寺に納められたお護摩を次から次へと投げ入れます。
燃え上がる炎、煙には強い祈りの力があります。
護摩木に書かれている願いを
叶えようというのが護摩焚き、護摩祈祷です。
ところで
小松庸祐(こまつようゆ)さんのことを
思い出したのは、
昨日(10月25日)テレビで
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に
22カ所が追加登録された、というNEWSをみて、
小松さんからいただいた本の中の
「熊野の神々の物語}を思い出したからです。
そこには「熊野の権現さま」の話が書かれていました。
ご紹介するには
あまりにも長すぎますので、話の中心だけ…
摩訶陀国の大王の、ある一人の后の話。
その后は懐妊していて、
そのほかの大王の大勢の后から、懐妊を疎まれ
いまでいう「いやがらせ」を受けていて
偽りの濡れ衣を着せられ、大王に首を切らせるという話。
死してもなお乳を出し続け、
子を思う母の愛は神そのもの、というわけです。
本宮、新宮、那智、三つの神を結び
神と仏が一つになって
多くの人々を引きつけているのが熊野三山、
いわゆる熊野詣。
「蟻の熊野詣」と呼ばれています。
熊野詣は権現信仰。
権現信仰は神と仏は一つ、という概念です。
私たちの身の回りには、
権現さまがたくさんおられます。
日本人の心のふるさと「神と仏の物語」
改めて、ゆっくり読んでみたいと思っています。
それにしても
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に
22カ所が追加登録された、というNEWS
うれしいことです。