占いの世界で
「人相観・人相占い」の大家は…と尋ねると
ほとんどの人が
「水野 南北(みずの なんぼく、1760年-1834年)」の名前を挙げる。
江戸時代中期の観相学の大家である。
この水野南北という観相家は
「人の運は食にあり」と説いている。
「節食開運説」を唱えた人としても、後世にその名が残っている。
きっと人相を観ているうちに
運のよい人、運のわるい人の顔つき、人相が
「食によって決まる」ことを気づいたのだろう。
羅天海は以前から食べものが人の運気に影響すると考えていた。
「食について」「食事療法について」を
ブログ「あした元気になぁ~れ」で発表している。
病原菌など菌による病気は治療やクスリが必要だが
生活習慣病などは「食べる」ことで病気になったわけだから
「食べて治す」ことが出来るはず、と考え
「食事療法」の研究に取組んでいる。
「あした元気になぁ~れ」のブログには
古くから数多くの病気に効果があると信じられている民間療法や
食事療法を記している。ご覧いただきたい。
横道にそれたが、
水野南北は「運がよくなる食事のとり方」を記している。
羅天海が唱えている部分と重なるところが多い。
羅天海の目線で記してみる。
運命の吉凶は、食で決まる。
人間には、天より与えられた一定の食事量がある。
これをみだりに貪り食う者は、天の規律を破るものでよくない。
食事の量は腹いっぱいではなく、
少なめのほうが運がよくなる。腹八分目が「吉」。
食事の量が適量を超えている者は苦労が絶えない。
食事が適量である者の運勢の吉凶は、人相として表面に表れている。
つねに大食の者の運勢は一定しない。
財産家であっても浮き沈みが多い。
身の程以上の美食をしている者は、
たとえ成功していても、いずれその成功も泡となる。
一般の者が美食すれば、働いても働いてもラクにならず苦労する。
自分の生活水準より低い程度の食事をしている者は、
いずれは財産を形成して長寿を得、晩年はラクになる。
粗食でも、大食すれば大凶。
粗食で小食を守っている者は出世する。子孫にも財を残す。
粗食といっても、大食で量が一定していない者は運気が乱れる。
小食で、量を決めている者は、万事思うようになる。
病気になることは少ない。
食事時間が不規則な者は、運気に支障がある。
食事の時間が不規則な者は運気、生活とも不安定である。
大食で、しかも食事時間が不規則な者は、
いつか財を失くし病気で倒れる。
小食の者には、死病の苦しみや長患いがない。
成功、発展しようと思うならば、
毎日の食事を厳重に節制し、大願成就まで美食を慎むこと。
食は成功の基礎であり、その基礎をみだりに食いつぶす者は、
その基礎を失うものである。
食というのは、「気」に準ずる。
食が定まらないから、気も定まらない。
食が定まらなければ、万事定まらず、損失や災いをなす。
食が定まると、気もおのずから鎮静し、心が治まる。
心が不動であれば、災いを生じることがない。
人格は、飲食の慎みによって決まる
人が貴く上品になるのも、人格が卑しくなるのも、皆、飲食の慎みによる。
大食した後は、気が重くなって眠くなる。
目覚めた時も体がだるく、頭が重い。
これらはみな、心気が緩んで全身の肉が締まらなくなるからである。
身のほど以上の大食をする者は、生涯良い仕事はできない。
思い当るフシがあれば、気をつけていただきたい。
食は、間違いなく運気を左右する。
ではまた。